気候の急激な変動との関連があるのかは分かりませんが、未知の疾病が地球全体を覆い尽くそうとしています。社会生活や経済活動は既に深刻な影響を受け、このことが一人ひとりの心の中にまで不安をもたらし、収束の兆しは見えません。このように不確かさが増している時にこそ、当たり前のことを改めて確認することも大切なのではないでしょうか。
確かなことは、
人間は死ぬということ
その定められた日、時間まで
待たねばならないということ
その時までに何が起こるかは
誰にも分からないということ
そして、その間に起きた事は、
ほとんどがその人とともに
消えてなくなるということ
このことを踏まえてこそ、生きていくことの本質、本当に大切なことや、それでも次の世代に残し伝えたいことを考えられるのではないでしょうか。
人は孤独ではありません。今回のウイルスが人から人へと感染していくのはそのことを証明しているとも言えます。人は自然に包摂されてもいます。改めて繋がりの有り難さを感じてはどうでしょうか。仏教では三毒を人間悪の根源とし、その毒の一つが「愚痴」であり、より少なくすることを修行の目的としています。隔離やさらに増長しての差別は決してあってはなりません。
NPO法人 ロータスプロジェクト
代表 及川一晋